志木の家
■ 吹抜けをコアとする家
この住宅は、角地に建つ4人家族のための住宅である。 オールドローズの庭を取り囲んで住まう事を意識し、その庭に面するリビングの吹抜け空間を中心に各個室を展開させた。1階にリビング等、家族で共用する機能を設け、2階に主寝室、各個室を配した。上下階の繋がりが希薄になること避ける為、リビングと2階の各個室の廊下を吹き抜けとし、廊下の床自体も光を透過する素材にする事により、1階と2階との繋がりをより意識できるよう意図した。また、吹抜けの東西面 に大きな窓を設け、この吹抜けを人、光、風の通り道とし、家全体のコアとして機能させるようにした。
■ 外部から内部へ。内部から外部へ。
車庫から玄関、リビング南側のテラスに至る下屋の軒裏を、米松の化粧垂木のリズミカルな連続により、人の流れや視線の移行を誘い、外部から内部へ印象的な流れをつくった。 道路境界塀は、人の目線の高さには目隠しとなる帯状の塀を設けプライバシーを確保し、塀の足下を空ける事により、庭への通 風、採光を確保した。その形状は、庭の埴栽を外部に対して共有させる事を可能とし、角地に建つこの住宅がこの街区の顔となるよう意図した。
マイホームプラスVOL02(エクスナレッジ社)掲載
週間朝日 2002年11月25日号掲載
竣 工:2003年12月
所 在 地 :埼玉県志木市
構造規模:木造2階建て
用 途:専用住宅
敷地面積:132.25平方メートル
建築面積:90.01平方メートル
延床面積:118.73平方メートル
施 工:株式会社イシマ