グッドデザイン賞2011
日本建築学会賞(構造)
先進的モデルとして
阿佐ヶ谷・知粋館(ちすいかん)は世界初の三次元免震装置を備えた先進的集合住宅です。
従来の積層ゴムを使用した水平方向の免震装置に加え、空気バネを組み込むことで垂直方向の縦揺れに対応できる免震装置を開発・実用した世界で初めての建物です。
この装置によって、横揺れの最大加速度を8分の1、縦揺れの最大加速度を3分の1に低減させる効果が見込まれています。
また、知粋館は国土交通省の「超長期住宅先導的モデル事業」に採択され、構造躯体の耐久性、設備の維持更新などに対して配慮がなされています。
その他、維持管理の面においては、住宅履歴管理「SMILEシステム」を採用し、建物の更新やメンテナンスを一元管理することが可能となりました。
建物構成は、地階が免震装置を配したピット空間、1階はPS梁を使用し今後のニーズの変化にも対応可能な無柱住居空間、2〜3階は街並に対して威圧感を与えず、独立性を高めた分棟形式の住居空間 としています。
日経アーキテクチュア 2011年6月10日号 掲載
新建築 2011年8月号 掲載
竣工 :2011年2月
所在地 :東京都杉並区
構造規模:RC造地上3階建て
用途 :集合住宅
敷地面積:469.18平方メートル
建築面積:259.94平方メートル
延床面積:548.74平方メートル
設計監理:杉浦英一建築設計事務所
構造計画研究所(構造)
明野設備研究所(設備)
建築主 :構造計画研究所
施工 :清水建設
免新装置:構造計画研究所,清水建設,カヤバシステムマシナリー共同開発