蒲郡の家
■環境の変化と共生する家
準工業地域という用途地域の性格上、将来的な環境の変化を特に想定しておく必要があった。建物の中央は階段室が上下に貫いており、最上部は小さな屋上となっている。塔状に張り出したその部分を利用しながら光が2階を経由して1階まで届くように、また風が上下階を通して循環するように計画した。一方で、あえて東西を窓のない強い壁とし、周辺環境から生活を守る事も意図した。
■用途を兼ねる小さな家
小振りな住宅のため、1つの形が2つ以上の役割を兼ねることが重要と考えた。階段室は昇降の役割と共に光と風の通り道を兼ねている。また2階床の一部分は強化ガラスになっており、床でありながら上下階を繋ぐ小さな吹き抜けの役割も兼ねている。
■境界を感じさせない家
建具枠などの「境界」を見せないディテールや、素材や色数を極力限定する事などを心がけ、家全体が一続きの大きな空間に感じることができるよう各室のつながりを大事にした。
竣 工:2009年5月
所 在 地 :愛知県蒲郡市
構造規模 :木造地上2階建
用 途 :専用住宅
敷地面積 :88.62平方メートル
建築面積 :53.16平方メートル
延床面積 :100.81平方メートル
施 工:小原木材株式会社
外観1(夕景)
外観2
リビング
玄関土間
光床1
光床2
サニタリー