羽二重団子
■ 庶民的でありながら上品に
夏目漱石『我輩は猫である』や正岡子規『道灌山』など、数多くの文学作品にも登場する老舗の名店『羽二重団子』の初めての支店となる。団子は庶民の味ではあるが、繊細で上品な和菓子で、その特徴を内外装に表現できないかと考えた。 いわゆる「敷居の高さ」を解消すべく可能な限りオープン化を計り、主役となる団子焼機を店の中央に配置し、生醤油の香りや団子の焼ける音、職人の手さばきを感じられる構成とした。内装にはしっとりとしたニレの造作材と聚落壁、土もののボーダータイルを波形状に貼る等、密度をあげることで、質感をあげる手法とした。外装にはチャコールグレーの金属パネルとルーバーを設け、雑然とした駅前の雰囲気を刷新できればと考える。
羽二重団子ホームページ
竣 工:2003年2月
所 在 地 :東京都荒川区
構造規模:飲食店舗(内装)
延床面積:約52平方メートル
施 工:高島屋スペースクリエイツ