吉野ヶ里駅舎
吉野ヶ里駅舎デザイン競技 優秀案受賞(平成7年)
佐賀県吉野ヶ里遺跡近くに位置する,JR吉野ヶ里駅の建て替え計画にあたっての設計競技提出案である.
設計主旨
■ 生成の造形
弥生建築の造形要素である「生成」,すなわち空間構成のシンプルさに着目し,現代に おける生成空間を具現化した.造形のモチーフは,「屋根」,「柱」,「横羽目板」等であり,現代の素材を使用しながらそれらを形態に取り入れることで,弥生建築の精神を継承することを意図している.
■ 南口と北口の架け橋
ともすれば,断絶しがちである2つの駅前空間を極力融合させることを意図し,造形的 にもそれを象徴させるシンボリックな形態を持たせた.
■ 歩車の分離
特に北口広場では,西側を歩行者のための広場空間とし,その中心にコミュニティーホ ールを配置し,外部空間との一体的利用を可能とした.東側は,車のための空間とし, 歩行者動線と分離することに留意している.また,乱雑になりがちな自転車広場からの 視線を考慮し,最も駅広場に近い部分に配置している.