小町の舎
京都府大宮町に,小野小町の記念館を建築するにあたっての建築設計競技提出案である.
設計主旨
■ 小町の「屋敷」
今回の建物を「小町の魂が住む屋敷」としてとらえる.「オモテ」「ナカ」「オク」とい った「屋敷空間」の持つ空間のヒエラルキーを取り込み,奥行きのある多様な空間構成 を持たせることで,来館者にイマジネーションを与える場を提供する.
■ 3つの門
3つの庭 門に見立てた3つの建物「門」「エントランスホール棟」「ホール棟」により敷地を区切 り,砂利敷きの庭(前庭),花の庭(中庭),林の庭(奥の庭)の3つのスペースを創り 出す.それぞれの建物を回廊,廊下などでつなぎ,庭空間と有機的に関連づけることで, 変化のある空間演出を行う.
■ 多様な利用形態への対応
地区の人々の集会(屋外イベント等も含む),生涯学習,観光客の見学,研究者の資料 研究等幅広い範囲の利用を想定し,多様な屋外,屋内空間を用意する.特に休憩ギャラ リーは,それをつなぐフリースペースとしてフレキシブルな利用を可能とする.