05こだわりの部屋 プラスαのスペースづくり
世の中に一つしかない注文住宅をつくることは、建て主のある意味では「マニアック」な要望に対して、設計者がどのような答えを出すかということである。マニアックな要望そのものは、普通の住まいにはアンバランスに思われる場合もあるかもしれないが、肝心の住まい手にとっては唯一無二、ほかの何にも替えられない貴重なものである。他人から見れば「ちょっと変」かもしれないが、その人なりの夢をもつことが家づくりの第一歩となる。
われわれ設計者はその貴重なこだわりの部屋の実現に心を砕き、最大限の努力をする必要がある。要望の内容をよく理解して、相手の期待をよい意味で裏切るようなアイディアをだすことを目標としたいし、そのようなものができたときに、建て主にとっても末永く愛することのできる家となっていけるのだと思う。