以前東北方面に旅行に出かけた時に、非常に興味深い空間の仏堂を見てきました。
福島県の会津若松にある”さざえ堂”という建物です。正式名称は円通三匝堂
(えんつうさんそうどう)というらしいのですが、外観がサザエの貝殻に似ている
ことから”さざえ堂”と言われるとのこと。

外観がサザエの貝殻のような形をしておりますが、内部は外観からも想像できる
ような”2重螺旋の構造”になっております。
堂内は一続きの回廊となっており、昔は順路に沿って三十三観音や百観音などが配置され、
右回りに三回匝る(めぐる)ことで参拝できるようになっていたとのことです。
内部の構造は中央のコアに向う梁と、螺旋状に上がって行く登り梁が綺麗な架構を組んで
おり、江戸時代にこのような木造建築を造る技術に関心させられました。
そしてこの建物の空間の大きな特徴である”2重螺旋構造”という言葉の響きが好きで、
楽しげな空間が造れるのではないかと錯覚してしまいます。
順路に従って内部の写真を並べてみたいと思います。

登りです

頂上です

降りです
ぐるぐる廻りながら一筆書きの内部空間です。先へ先へずっと続いて行く回廊は、大げさに
言うと閉塞感と無限性が同居した不思議な空間だと感じました。
先が見通せないことは閉塞的ではありますが、「この先にはまだまだ空間が続いているんだ!」
という心理的な空間の広がりを感じられる要素は普段設計している住宅にも生かせると思いました。
”先の見通せない空間の豊かさ”や”隣の部屋とどう接続させるか”などなど最近私の興味のある
キーワードです。
(USU)