今年の夏休みに瀬戸内国際芸術祭に行きました。残念ながら10月末で終了してしまいましたが、瀬戸内海の7つの島々を会場にアートの祭典が開かれました。
屋内作品の会場のほとんどが島にある廃墟を利用してます。島という立地からも人口の減少、高齢化といった問題は初めて訪れた私にも感じ取れました。今回のアートイベントが住民を元気づけ島の活性化につながる事を目的としているそうで、随所で島民の方と接する機会がありました。作品ももちろんすばらしいものがたくさんありましたが、製作から関わった地元の方やボランティアの方と話をしたり、毎朝持ってくるという地元産の取れたて新鮮野菜を作品近くの休憩所で振舞っていたり、そういった人々との交流が作品をよりすばらしいものにしていると感じました。
いくつか作品をご紹介します。
小豆島の作品で、観光スポットとしても有名な棚田の中に竹で作られたドームです。ドームの高さは15mもあります。夏の暑い日でしたが、高床式になっており下からも風が通り抜けて非常に涼しい空間でした。
男木島の作品で、地元の住民が製作に関わったそうです。各家に眠る思い出の新聞や雑誌、手紙などを持ち寄り丸めた『思い出玉』という作品です。
会期中は訪れた人も製作に参加でき、成長していく作品でした。
女木島です。女木島は鬼が島のモデルになった島です。この島は冬にものすごい強風が吹くらしく、それに備えて住宅の周囲をオオテと呼ばれる高い石垣で囲っています。
空家を利用した作品で、展示スペースと庭にこのオオテをイメージした舞台があります。この作品を手がけた大学生による、作品展示やコンサートなどが催されるそうです。
アートを通してその土地の魅力を発信したり、アートが人々を繋いだり、とても素敵なまちおこしだと思いました。次回は3年後ですが、機会があればぜひ訪れてみてください。(aya)