昨年逝去された渡辺明氏設計による「沼津倶楽部」を見る機会があった。
氏の集大成とも言えること建築の基本になっているのは、磚(せん)と版築、それから木である。
磚をこれだけの厚みに焼いた事自体、これから風化してゆく事を前提とした、「エイジングへの決意」とも受け取れる。版築はすでにひび割れて汚れもついているが、施工者の話では、渡辺氏は「こうなるのを待っていた」との事。全体の素材選定の考え方からすれば、一本筋のとおったものを感じる。(sugi)
テーブル状になっている所の天板として磚を使用している。厚みは100ミリくらいあるか。
磚の床
版築の壁
那須の二木倶楽部にも通じているが、このような建築においては他人の追従を許さないところがあると思う。

2011年7月29日 14:59 | コメント(0) | トラックバック(0)

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